居住空間という面から考えてみますと、窓は屋内と外界との接点です。その接点で人の求めるいろいろな営みをするのがカーテンのはたらきといえるでしょう。 外界を取り入れること、遮断することを人間の意志で簡単な操作で可能にします。外界の取り入れ方も人の判断により、量的に調節することもできるのです。 こうして屋内に住む人間の営みを保護し、支えるという実用的な機能を果たしているのが一面でのカーテンの特徴といえるでしょう。 |
さらに、カーテンは、私たちの心の生活にもさまざまな影響を与えてくれます。単に光を十分取り入れたいというだけでなく、外界との接触、外の景色を取り入れたいという為にカーテンが開かれることがあります。また、その取り入れ方を柔らかくするためにレースのカーテンがはたらくこともあります。 つまり、外の景色を好きなように切り取ることもできるし見え方に変化を持たせることもできるということになります。単に快適さということだけでなく、もっと人間の知覚・情緒との触れ合いに応え得る柔軟さも備えているのです。 |
当然のことながら、閉め切ったカーテンが明かりとの対応で見せるさまざまな表情は、ただ単に柄の美しさ、ひだの陰影を楽しませるだけでなく、豊かな部屋の情緒を創り出すことにもなるでしょう。 風に揺らぐレースカーテンの柔らかさは、空気の動きが表す自然の信号と、受け取ることもできるのではないでしょうか。 |
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